。。ひっさしぶりっ の 。。。。。。。。。

。。ボディー・ボード。。。。。。。。。。

。。あぁ〜 満足 。。。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。まだ 数回しかやったことがなくって。

。。かたちも 何もない。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。みずたまりに落ちた ハエ みたいに 。

。。なさけなく 沖に でて 。。。。。。。

。。うまく 波さまに 「乗ってもよいよ」。。

。。と 許可を 得ると 。。。。。。。。。

。。スィー と 岸 まで 到達 。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。ハエ君は ただ 幼児が 。。。。。。。。。

。。ママ の エプロンにしがみつくように。。

。。ボードにしがみつく。。。。。。。。。。。

。。ギャハハーと すこし 狂いながら。。。。

。。よだれ や はなみずを たらしてるけど 。

。。波に まざって わからない。。。。 。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。岸近くに たどり着くと。。。。。。。。

。。また 正気に戻った ハエ君は 。。。。

。。沖に向かって 進み出す。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。なさけない ハエ君は 。。。。。。。。

。。想像を絶する 波パンチの 。。。。。。

。。連続攻撃 を浴びながら。。。。。。。。

。。海水を ガブガブ 飲みながら 。。。。

。。目や耳にも 海水を入れながら。。。。。

。。おさかなの 冷たい視線を浴びながら。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。ただ ただ 。。。。。。。。。。。。。。

。。沖へと 向かう。。。。。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。そこで また 波さまに 。。。。。。。。

。。「そこまで やるなら 乗っても。。。。。

。。よいでしょう。。」と許可をもらうと。。。

。。ギャハハーと 浜に運ばれる 。。。。。。

。。浜辺についた 狂気バエは 。。。。。。。

。。正気バエに 変身して 。。。。。。。。。

。。再び 沖へと 向かう。。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。浜辺 と 沖 。。。。。。。。。。。。。。

。。狂気 と 正気 。。。。。。。。。。。。。

。。の はざ間 を 行き来するうちに 。。。。。

。。ハエ君も グッタリ してくる 。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。ハエ君は 「ちょっと きゅーけー」。。。

。。と 砂浜に あがって 羽根を 乾かす。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。ハエ君は 空を見つめて 考える。。。。。

。。「都会バエも もっと 波パンチを 。。。

。。受けたら よいのに〜。。。。。。。。。。。

。。み〜んな ロボットバエに なっちゃうよ」。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。波を みていると ハエ君は また。。。。

。。ちょっと 変になってきて。。。。。。。。。

。。とりつかれたように 。。。。。。。。。。

。。乾きかけた はね を不器用に動かして。。。

。。沖へと 向かう。。。。。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。この ハエ君も 以前は 都会で。。。。

。。毎日 毎日 贅沢な エサ を 。。。

。。求めて あくせくと 飛び回っていた 。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。でも いつも 心のどこかに 。。。。

。。あくせくと飛び回ることへの 。。。。

。。?? マークを 持ちつづけた 。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。「なんで みんなは 。。。。。。。。。

。。本当は 所有することの出来ないものを。。

。。所有しようと するんだろう?」。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。「将来に 備えて いま を犠牲に 。。

。。するって ちょー おかしい!」。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。ハエ君は 思った。。。。。。。。。。。。

。。「ぼくは これから な〜んにも 。。。。

。。所有なんてしないのさ!」。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。「だから 僕は 自由なんだ。。。。。。。

。。それに 僕には はね があるしね」。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。そのうちに。。。。。。。。。。。。。。。

。。ハエ君は。。。。。。。。。。。。。。。。

。。 だんだん 自分が 。。。。。。。。。。。

。。正気 なのか 狂気 なのか 。。。。。。。

。。ハエ なのか 波なのか 。。。。。。。。

。。区別が つかなく 。。。。。。。。。。

。。なっていった 。。。。。。。。。。。



**********************************



。。たくさん持っている人と。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。たくさんもつために。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。ガンバッテいる人は。。。。。。

。。結局のところ。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。

。。同じ気がした。。。。。。。。

。。両方とも 何かに。。。。。。。

。。しばりつけられているからだ。。

。。。。。。。。。。。。。。。。

。。みんな 結局。。。。。。。。。

。。自分の描いた地図を。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。たどって。。。。。。。。。。

。。歩いていくんだ。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。

。。。。。。。。。

(なかむらひとみ)

************************************







[Forward] [Essays Home] [Backward]