。。とうとうミケは、バター探しの旅に。。。。

。。出てしまった。。。しかし、一人残された。。

。。タマはというと、相も変わらず。。。。。。。

。。寝っ転がって。。伸びたり縮んだりを。。。。

。。やっていた。。。。。。それでも、。。。。。

。。よく晴れた暖かい午後には。。。。。。。。。

。。ミケのことを思ったりした。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。ミケは不安から開放されただろうか?。。。。

。。新しいバターを見つけては、。。。。。。。。

。。「今度こそはなくさせるものか!」と。。。。

。。さらなる不安にさいなまれては。。。。。。。

。。いないだろうか?。。。。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。タマはミケのことが気がかりだった。。。。

。。この気持ちを言葉にしようと。。。。。。。

。。壁に格言を書こうとしたが。。。。。。。。

。。どうしてもめんどうくさいので。。。。。。

。。頭のなかで思うだけにした。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。ほんとうの宝は、勝ち取るものではない。。

。。出会うものなのだ。。。。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。キツネたちのように、つねに。。。。。。。。

。。積極的に行動するという生き方を、。。。。。

。。ネコのタマは理解できなかった。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。「不安や恐れから逃げてはいけない」。。。。

。。これはキツネのマイケルがよく。。。。。。。

。。口にしていた言葉だ。。。。。。しかし、。。

。。タマはこの言葉を耳にするたびに。。。。。

。。こう思った。。。。。。。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。そもそも彼らは、なぜ不安なのだろう?。。

。。それは、やっぱり、勝ち取ったものを。。。

。。失う不安ではないだろうか?。。。。。。。。

。。奪い取ったものを奪われる。。。。。。。

。。恐怖ではないだろうか?。。。。。。。。。。

。。だったら、追い求めなければいいのに。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。タマは彼らが、しゃにむに走っては。。。。。

。。しゃにむに不安を。。。。。。。。。。。。。

。。追いかけているように思えた。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。

Where has my butter gone? - Dean Ripplewood

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。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。テレビをほとんど見なくなって。。

。。もうかなり経つ。。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。たまに、ドキュメンタリーもので。。

。。よさそうなものがあれば。。。。。。

。。「あれば、いいかなぁ。。」。。。。

。。って思ったりもするけど、。。。。。

。。実際、見なくなって。。。。。。。。。

。。不便に思ったことは。。。。。。。。。

。。ほとんどない。。。。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。実家に帰った時に。。。。。。。。。。

。。興味のあるものだけ。。。。。。。。

。。ビデオにとってもらって。。。。。。。

。。見ることだってできる。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。そんな訳で。。。。。。。。。。。。。

。。テレビに出ている人たちや。。。。。。

。。テレビを見て熱中している人たち。。。

。。スポーツ番組に入り込んでいる。。。。

。。人たちを見ていると。。。。。。。。。

。。どうして、そんなにテレビに。。。。。

。。心を奪われているのかと。。。。。。。

。。不思議になってしまう。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。今日家に帰る途中で。。。。。。。。。。

。。アメリカンチェリーと。。。。。。。。。。

。。野菜ジュースを買うために。。。。。。。

。。レジ‐の列にならんでいた。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。4〜5人の列になったところで。。。。。

。。店員がもう一人隣のレジに来て。。。。。

。。「こちらにもどーぞ!」と。。。。。。。

。。声をかけた。。。。。。。。。。。。。。。

。。そうすると、僕の後ろにいた。。。。。。。

。。女性2人が、もう、。。。。。。。。。。。

。。目にもとまらぬ速さで、隣のレジに。。。

。。移動した。。。。。。。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。彼女達は何事もなかったように。。。。。。

。。清算をすませていった。。。。。。。。。。

。。僕は、。。。。。。。。。。。。。。。。

。。同じレジの列で、少し遅れて。。。。。。。

。。清算をすませた。。。。。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。今の時代って。。。。。。。。。。。。。。

。。急いでいる人たちが。。。。。。。。。。。

。。本当に多いと思う。。。。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。彼女達のようにレジの清算を。。。。。。。

。。急ぐ人たち。。。。。。。。。。。。。。。

。。電車に乗る人たち。。。。。。。。。。。。

。。車を運転する人たち。。。。。。。。。。。

。。食事をする人たち。。。。。。。。。。。。

。。切符を買う人たち。。。。。。。。。。。

。。出世を急ぐ人たち。。。。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。そんな人たちを見て。。。。。。。。。。

。。僕は思うんだ。。。。。。。。。。。。。。

。。いったい「何」を急いでいるんだろう?。。

。。いったい「どこへ」行こうと。。。。。。。

。。しているんだろう?。。。。。。。。。。。

。。目的地は「どこ」なんだろう?。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。レジを終えて、せかせかと。。。。。。。

。。歩き出した女性の横顔を。。。。。。。。。

。。見て、。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。彼女の日常の生活が僕の頭を。。。。。。。

。。横切っていった。。。。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。僕達は人より、前や先に行こうとして。。。

。。もしかしたら、一番大切な何かを。。。。。

。。無くしてやしないだろうか?。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。立ち止まることをしないで。。。。。。。。

。。早足で駆け抜けてしまって。。。。。。

。。野花や雲や空や風を。。。。。。。。。

。。感じないまま。。。。。。。。。。。。

。。生きていないだろうか??。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。夜明け。。。。。。。。。。。。。。。

。。夕暮れ。。。。。。。。。。。。。。。。

。。星。。風。。風鈴。。虫の音。。。。。。

。。線香の香り。。。。。。。。。。。。。。

。。波。。小川。。の音。。。。。。。。。

。。潮の香り。。。。。。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。せかせかした心じゃ。。。。。。。。。

。。大切なことは。。。。。。。。。。。。

。。通り過ぎてしまうのにね。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。



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