僕のこれまでの人生も
自分と深い
つながりが
あるようなもの


薄々と血の中に
感じるものがあると
それを辿っていく
という作業なんです


そういう意味で
僕にとっての写真も
その作業の一環で
あって
かたちに現れそうな
ものをかたちにする


アートの起源とは
そういうものなの
ではないか




  - 杉本博司


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記憶のかたまり
時代の空気
トレンドという
バイブレーション


体が震えている
ように
時代も震えている


シンプルな答えを
求めて
分かったふりを
して
結局 逃げ出して
いく人々


止まった瞬間
めまいがして
自分がどこに
いるのか
分からなくなって
しまう


多くの出来事
たくさんの情報
やむことのない
都会のノイズ


その中で
神経は麻痺し
子供のころ
夢見ていた
大切なものを
見失って
いく


夢は消えたの
ではない


それを
探そうと
しなくても
いい


ずっと
そこに
そのまま
変わらない
姿で
残っている
はずだから





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