今まで、飛行機に乗っていてエアポケットを経験した事は何度かあったけど、 離陸直前の急ブレーキを経験するのは初めてだった



その時はキンポ経由でヒースローに向かう便で、機器の調整やら何やらで既に 予定より3時間以上の遅れがでていて、乗り継ぎのある乗客などはかなり いらいらしていた



ようやく離陸態勢に入り、ジェットエンジンがどんどん加速していってもう すぐ離陸だっ.. というその瞬間.. 何と、すごい音とともに飛行機が急ブレーキ をかけたのだ



乗客は皆前のめりになって、顔が前の席にくっつかないように両手で必死に 支えていた



どうやら滑走路の一番はしっこでようやく止まったようだが、ほとんどの乗客は 何が起こったのか分からないといった様子だった



しばらくして機長の英語のアナウンンスが流された



「皆様、大変申し訳ございません.... 離陸直前に、 何と機体上部のハッチが、急にぱっかり開いちゃいました....」



これを聞いた乗客数名は顔を真っ赤にして口々に叫んだ



「ばかやろう、車じゃないんだから急停車するなー」



「ふたぐらいちゃんとしめろー」



観客の怒りをよそに、先ほどの機長の2度めのアナウンスが流された....



「エンジンがとても熱くなっています、冷やしますので少々お待ちください。」



今後飛行機に乗る人で、急ブレーキが恐い人はコックピットに行って一言聞いて みましょう



「上のハッチはちゃーんと閉めたかなー?」









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