朝からぽかぽか
気持ちがふわふら
余りにパーフェクトな
お散歩日和



新芽がぷつぷつ
出始めた
並木道を
てけてけ歩く


のんびり
とぼとぼ
歩く
おじいさん


おそらく
もう二度と
出会わない
おじいさん


そのまま
ゆっくりと
歩いていると
足元に
つくしが
生えているのに
気がついた

最近は
余り見かけなく
なった
つくし


ひょっこりと
おどけた表情で
地面から
顔を出している


誰かに
見つめられようが
見つめられまいが
そんなこと
おかまいなしに
おどけた表情のまま
そこにいる


車が通って
空気がゆれて
つくしんが
ゆらゆら
一斉に
ダンスを
始める


ゆらゆら
ゆらゆら
つくしの
ダンス



ふと
彼らが何か
つぶやいた
気がして
僕は耳を
近づける




今度は
春風に撫でられて
またまた 陽気に
躍りだす


ゆらゆら
ゆらゆら
つくしの
ダンス


さっきの
おじいさんも
おどれば
いいのに


ゆらゆら
ゆらゆら
つくしの
ダンス




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