空っぽだった
人生が急激に
満ち足りていくような
そんな感覚
言葉にするのは
難しいですけれど
ツリーハウスは
やっと見つけた僕の
場所、そして夢でした



部屋の中に唐突にある
自然の木
その存在感に
圧倒されながらも
安らぎましたね



そこにいることが
ただうれしくて
楽しかった
人生がつまらなかったのは
世の中のせいじゃなくて
結局は自分の問題
だったんですよね
自分自身のことすら
信用していなかったから
心のささくれが
スッと取れて
やりたいことが
自然と見えてきました







   - 小林崇




**********



誰にも知られない
自分だけの場所
そこにいると
疲れた体、そして
心がよみがえっていく

永遠という感覚
をどこかしらで感じ
時間という概念を
持っていなかった
幼い頃の
自分にもう一度
出会える

何かにずっと
守られていると
本能的に知っていた
いつも
ニコニコして
不安もなく
ただただ
その瞬間を楽しむ
天才

世の中の暗いニュース
なんて気にもかけずに
空がきれいだと
空を見つめ
雨が降ると
水溜りでみずあそび

風が吹くと
たこを飛ばし
雷がなると
どきどきしながら
部屋の中に隠れる

せみとかばった
こおろぎをとってきて
家でかって
夏が終わる頃
虫たちは虫かごの
中で動かなくなる
それを見て
悲しんで
でも 次の日になると
そんなことを
すっかりと忘れて
トンボをおいかける

夕日が地平線に
沈むのを
友達と静かにながめ
そして自宅に帰る

そんな毎日

それは誰もが
大人になっても
自分の中にもっている
秘密の小部屋









************************************







[Forward] [Essays Home] [Backward]