美しい、わくわくする、
元気になる、
といった人の気分を
かたちにすることは、
難しい仕事だ
しかし、
きれいな音を聴いた時、
美しいものを見た時、
美味しいものを食べた時、
人は心が動いて
満足するもの
だから、理屈や調査データに
頼って作られたものよりは
送り手の強い
思いが込められているものに
強烈な魅力が
宿るのではないだろうか。


- 川島蓉子 -



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新幹線を使うことが多い

昨日は新大阪から東京、そして名古屋へ
移動した
東京へは約90分遅れ
京都〜名古屋間の間、関ヶ原近辺は
一面の雪景色、
新幹線が
雪の銀河の中を
ゆっくりと走る

遅れるのは分かっていたので
幻想的な景色を
楽しみながら、新幹線の中で
仕事をしたり、本を読んだり
のんびりと過ごす

インターネット社会、グローバル化
など、環境は人により早く、より
効率的に動き、働くように
せきたてる

情報があふれかえる、不安なニュース
に取り囲まれる
そうしているうちに人は段々と
不安になり、今の世界から不安の世界へ
足を踏み入れていってしまう

今の世界を心静かに見渡して
見ればそこには本当に美しい世界が
広がっているのに、不安の世界に
入ってしまうと、もう何も見えなく
なってしまう

せかせかと行動すること(doing)
のスピードを少し遅らせることで
僕たちは本来の姿(human-being)
に立ち戻ることができる

雪の中を徐行する
新幹線のように
僕たちも時には、スピードを
落として、自分を取り囲む世界を
ただ感じてみよう












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